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格安スマホがだいぶ浸透してきました。とはいえ、まだ高いスマホ料金を払ってる人も多いでしょう。今回は格安スマホについてわかりやすく説明します。

格安スマホ・格安SIMとは何か?

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すでに多くの人が格安スマホに切り替えていると思います。

スマホ代が安くなるということは想像がつくと思いますが、その内容や切り替え方分からないという人も多いのではないでしょうか。

大手通信キャリアと比べて実際どういう違いがあるのでしょうか。

利用料金と通信速度がキャリアと違う

大手キャリアとの大きな違いは毎月の利用料金と電波(通信速度)です。

格安SIMを提供する会社は、大手通信キャリアから基地局などの通信設備を借りるため、自ら設備投資や人件費を使わずに済み、割安の料金でスマホのサービスを提供しています。

当然ですが設備を借りている格安SIM会社は利用料を払っています。

しかし、設備を借りているということから、そのまま回線を使用している大手キャリアと比べると通信速度は保証されません。

また、格安SIMの会社の中には大手キャリアから借りた回線を、さらに貸しているところがあります。この場合、経由する設備が多くなることで、通信速度の安定性はさらに低下することになります。

大手キャリアの半分から1/4程度の料金に

まずは毎月のスマホの利用料金ですが、ドコモ、au、ソフトバンクの大手三社では毎月7000~9000円が大半となっているのに対し、格安SIM会社では2000円~4000円がほとんどです。

もちろんプランや通話時間などにより利用料金は変わりますが、一般的なスマホの使用を考えると、目安としては大手キャリアの半分から1/4程度の料金になると考えていいでしょう。

データ通信のみのプランもありシンプルな料金体系

基本料金にもデータ通信のみプランなどが用意されており、音声通話やSMSが不要な人は月々500円程度から利用できます。

プランはデータ通信量をどれだけ使うかによって決まります。毎月1GBプランの人と毎月10GBプランの人では利用料金は変わりますが、一番通信量の多いプランにしても大手通信キャリアよりは安い料金になります。プランも複雑でなくシンプルで分かりやすいのも魅力です。

時間帯で通信速度が変化することも

次に電波ですが、通信設備や基地局を借りている訳ですから、大手通信キャリアと比べると電波感度は悪く通信速度も遅くなります。

時間帯によって通信速度に結構差が出るのも特徴です。例えばアクセスが集中する昼休みや仕事終わりの18時頃は通信速度が遅くなることがあります。

しかし、遅いといっても動画の閲覧やスマホゲームのような大容量通信を行う操作をしても、極端にフリーズする程ではありません。

格安SIM会社は数十社ありますが、それぞれの会社によって使用している回線が変わります。

例えば現在ドコモのキャリアで契約していてのであれば、格安SIMへ代える場合も、同じドコモの回線を使用している格安SIMの会社を選べば、電波の範囲が同じになりますので、電波が悪くなること態も防ぐことが可能です。

また、格安SIMへは現在使用している電話番号を変更せずに新規契約(MNP)できます。

乗り換えを検討されている人は、家族みんなの現在の利用料金と、格安SIMへ全員で乗り換えた場合の毎月の支払い額を計算し、どのくらい差が出るのか計算してみてはいかがでしょうか。

SIMカードとは?

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スマートフォンやガラケーに挿入されているSIMカードを見たことがあると思います。そのSIMカードとは一体どのようなものなのでしょうか。

SIMカードの役割

簡単に説明すると、通信するために必要な小型ICカードということになります。

一枚一枚に契約回線を識別できるよう、ID番号が割り当てられていて、スマートフォンやガラケーに差し込むことで通信(音声、データ)が可能になります。SIMカードが差し込まれていないと、携帯電話は通信することができません。

どのような情報が保存されているのか?

SIMカードにはどれだけの情報が書き込まれているのでしょうか。

SIMカードに書き込まれた情報

  1. 1つ目は15桁の識別番号です。どの回線や事業者の通信網を使用するのかを識別する役割を果たします。
  2. 2つ目は携帯電話の番号です。SIMカードを差し替えれば、他の携帯電話でも自分の番号を使うことができます。しかし、何に差し替えても使用できるというわけではありません(別途SIMロックの解除などが必要です)。
  3. 3つ目は使用者に割り当てられる個人を特定する15桁の識別番号です。

通常使用している場合は、2つ目の携帯電話の番号しか気にすることはないと思います。

その他に、SIMカードには色々な情報を書き込むこともできます。例えば電話帳のデータやメールデータ、写真や動画などを記憶することが可能です。

一般ユーザーが見ることのできないようなデータ、個人情報も書き込まれていますので、廃棄の際にはハサミでカットした方がいいでしょう。

なお、格安SIMのSIMカードについては不要になったときには返却するのが原則です。返却しないと補償金などを請求されることもありますので注意してください。

SIMカードの種類について

SIMカードは一般的に3種類あります。

SIMカードの種類

  1. 標準SIM
    15mm×25mmサイズで一番大きく、ガラケーや初期のスマートフォンはこのカードでした。最近では逆に使われることがあまりなくなってきました。
  2. micro SIM
    12mm×15mmサイズでおそらく市場に出回っているスマートフォンで一番多く使用されているカードです。
  3. nano SIM
    8.8mm×12.3mmサイズで一番小さく、新しく発売されるスマートフォンではnano SIMが採用されることが多く、恐らく今後はnano SIMがほとんどになると思われます。

スマートフォンにはそれぞれ対応SIMカードがありますので、どれでも使用できる訳ではありません。最近ではmicroとnanoどちらでも使用可能なスマートフォンも増えています。

なお、SIMカードのサイズ変更には手数料がかかります。

新しいスマホを購入したけど、SIMの形状が変わってしまうこともあります。

そこでMicro SIMからnano SIMへSIMカードを加工し、自作でnanoサイズへ変更するツールなどもネットなどで購入可能です。

格安SIM会社(MVNO)とは

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MVNOとは、簡単に言うとドコモ、au、ソフトバンクの大手キャリア会社三社を除く、格安SIMを提供している通信会社のことで、大手キャリアから回線を借りて事業を行っています。

ちなみに、MVNOとはMobile Virtual Network Operatorの各単語の頭文字を取った略で、日本語では仮想移動体通信事業者の意味を持ちます。

一次業者と二次業者が存在する

実は結構知られていないのですが、格安SIM会社には一次業者と二次業者が存在しています。

  • 一時事業者 ・・・ ドコモ、au、ソフトバンクから直接通信設備や基地局などを借りている業者
  • 二次事業者 ・・・ 一次事業者から回線を借りてサービスを提供している会社

例えば、ドコモ回線の一次事業者としてOCNモバイルONEやIIJmioなどがあります。そのOCNモバイルONEの回線を利用している二次事業者にニフモなどがあります。

格安SIMを使用するなら一次事業者の方がメリットはあります。

例えば、一斉にユーザーが利用するランチタイムや仕事終わりの時間帯など、アクセスが集中すると一次業者に優先的に回線が割り当てられます。

だからといって、二次事業者を選ぶのは間違っているかというと一概にそうとも言えません。

自分の環境にあった回線を選ぶ

一次事業者でも通信速度の遅い会社はありますし、二次事業者でも通信速度の速い会社はあります。格安SIM会社を選ぶ上で、最も重要なことは自分の使用環境にあった回線を選ぶことです。

例えば、自分の自宅や職場ではauの電波が一番繋がる。そんな人ならauから通信設備や基地局などを借りてサービスを提供している格安SIM会社で契約をするといいでしょう。

回線ごとの周波数帯も確認すること

さらに言うなら、周波数帯の確認も大切です。各大手キャリア会社には利用できる周波数帯が総務省から割り当てられていて、繋がりやすい周波数帯があります。

例えばドコモはLTE通信、VoLTE通信は2.1GHz、1.8GHz、800MHz、1.5GHz、700GMHzの周波数帯となり、ドコモのキャリアのスマートフォン端末には、それに対応する周波数帯を利用できるように設定されています。

SIMフリーのスマートフォンを買い、au回線を使用できる格安SIM会社で契約したけど、購入したスマートフォンがドコモの周波数帯が設定されているなど、マッチングが外れると通信速度は誰もが気がつくほど遅くなります。

このような理由から格安SIMを今後検討されている人は、スマートフォンの機能が良いとか通信会社の評判は○○社が一番良いということよりも、次のことを考慮しないといけないのです。

  1. 自分の生活圏内は大手キャリア会社のどの電波が強いのか。
  2. 使用するスマートフォンの機種がその通信会社の周波数帯に対応しているか。

このことを確認した上で契約に進むことが、ストレスなく格安SIMを使用するためは必須となります。

もちろん、スマホとセットになっている格安SIMを契約するのであれば、問題はありません。現在持っているスマホを格安SIMで利用する場合は、注意してください。

まとめ

格安スマホは大手のキャリアと比べて、半分から1/4程度の料金になるので、とてもお得です。

多くの事業者が格安スマホを運営しているので、選ぶのも大変だと思います。

格安スマホの事業者の料金などを比較した記事がありますので、こちらも確認してみてください。