今回はリビング、キッチンでのガス代の節約方法を調べてみました。
暖房器具や料理の仕方を工夫することで、意外にもいろいろな方法で節約できることがわかりました。
今回はガス代の節約方法を解説します。
リビングでガス代を節約する方法
床暖房の使用を控える
ガス温水床暖房は、ガスで温めたお湯を床下に循環させることによって、床から部屋を暖めます。
ガス代は、床暖房の電源を入れてから床下のお湯が温まるまでが一番高くかかり、「床暖が温まるまでのガス代」が「温まってからのガス代」の4倍ほどになるというデータもあります。
このことから、床暖房は、電源ON/OFFを短時間で繰り返す使い方が一番もったいないのです。
使うときは長時間つかって、使わないときは使わないと決めたほうがガス代の節約になります。
また、電源をOFFにしてから床下のお湯が冷めるまでにも時間がかかるため、OFFをしてから30分くらいは、暖かさを保っています。
部屋を出るときや就寝時、30分前に電源をOFFにすると、暖かさを保ったままガス代を節約することができます。
床暖房の広さやガス会社との契約状況にもよりますが、床暖房を8時間ほどつけっぱなしにしているとおよそ100円かかるようです。
100円かけても良いと思えるほど寒かったら、床暖房を長時間つけるという判断基準も良いですね。
床暖房の利用を半分の時間にすると、月に1500円の節約になり、冬場3ヶ月使うなら、年間で4500円の節約になります。
ガスファンヒーターの使用を控える
床暖房と同様にガスファンヒーターを使っている家庭では、使用頻度を少なくすることで節約になります。
木造11畳・コンクリート15畳ほどの部屋の場合、1日で143円、1ヶ月で4290円のガス代がかかります。
こちらも部屋が暖かくなったら一定時間は消すなどするといいでしょう。
使用時間を半分にすることで、1ヶ月に2000円、年間3ヶ月の使用で6000円の節約になります。
ちなみに、エアコンとガスファンヒーターで電気代とガス代を比較すると、部屋の広さが8畳まではエアコン、それ以上だとガスファンヒーターの方が料金が少なくなります。
【参考】ガスファンヒーターのガス代、エアコンや石油ヒーターのコスト比較(エネチェンジ)
キッチンでガス代を節約する方法
キッチンでは、火を使わない工夫、火をうまく使う工夫をすることがガス代節約のポイントになります。
1. 火を使わない調理をする
食事に、サラダや酢の物をふやしましょう。火を使わず、ガス代が節約でき、健康的な食事になりますね。
朝食は、シリアル+ヨーグルト+フルーツにするなど、火を使わない料理を選ぶことで、1食分のガス代が節約できます。
また、うどんやそばなどは、水ですすぐだけで食べられるものも売っています。
料理と食材選びを工夫することで、ガス代の節約になります。
2. 電子レンジを活用する
調理に、電子レンジを活用すると、ガス代が節約できます。
コンロの代わりにレンジを使ったら、ガス代の代わりに電気代が高くなるのではと思われるかもしれません。
電子レンジは、オーブンやグリル機能を使うと電気代が高くなりますが、数分のあたためといったレンジ機能を使う分には、ガス代より電気代のほうが安いことが多いです。
下ごしらえ
じゃがいも、ニンジン、大根などのアクの少ない食材を少量ゆでる場合、電子レンジが便利です。
たとえば、じゃがいも1つゆでるのに、コンロだと水に浸して火をかけ10~15分、ガス代にして4円程度です。
電子レンジだと、洗ってラップでくるみ、レンジにかけて2~3分、電気代1.5円ほどです。
電子レンジを使ったほうが、ゆでるための大量のお湯を沸かす必要がないので、節約になり、時間も短縮できます。
おでん用の大根や煮物用のかぼちゃを、下ごしらえとして数分レンジにかけると、やわらかくなり味がしみ込むのも早いです。
節約ではないですが、かぼちゃについては、使うかぼちゃをまるごとレンジに数分かけると、包丁がはいりやすくなり、調理もしやすくなります。
アクの強いごぼうなどは、大量の水でゆでることでアクを外に出したいので、電子レンジには向きません。
食材にもよりますが、下ごしらえにうまく電子レンジを活用することで、調理時間短縮にもなり、ガス代も節約できます。
シリコンスチーマーを使う
シリコンスチーマーを用いてレンジ調理すると、ゆでる、煮込むなどの時間が短縮でき、温野菜やスープが数分でできます。
シリコンスチーマーに匂いが移りやすい、傷がつかないように柔らかいスポンジで洗うなど、使用上のコツが必要ですが、シリコンスチーマーを使ったレシピ本もさまざまなものが出ていますので、参考にして、短時間で作れるお好みの一品を探すのも良いですね。
パスタをゆでる
パスタを電子レンジでゆでることができる調理器具があります。
価格は100円~4000円ほどとなり、価格も機能も様々です。
パスタの太さ、一度にゆでる分量、レンジの大きさ(調理器具が入るか)など、必要な条件を押さえて、購入してください。
これらを使うことで、「レンジでパスタをゆでる電気代」の方が、「大量のお湯を沸かすガス代」よりも、安くなります。
ただし、電子レンジでゆでるパスタは、使う電子レンジにもより、ゆでムラなどできやすいので、パスタにこだわりがある人にはお勧めできません。
3. お湯は必要な分だけわかす
お湯は必要な分だけ沸かしましょう。
余ったらサーモスなどの保温ポットへ入れましょう。
ここで電気ポットは使わない方が良いです。電気ポットは、利用する人が多い、すぐにお湯が必要などの条件がある場合に利用価値があるものです。
使わないお湯の温度をキープするために電気代をかけていると考えると、節約に電気ポットは不向きですね。
4. コンロを効率良く使う
コンロの火は鍋底の大きさからハミ出さないように使う
熱は上に伝っていくので、鍋底からハミ出したコンロの火は、効率良く鍋に熱を伝えることができません。
多少時間がかかるかもしれませんが、鍋底に合わせた火の大きさで加熱してあげると、効率良く鍋を加熱でき、ガス代が節約できます。
コンロの火にかけるときは、鍋底の水分をしっかり拭く
なべ底に水分があると、その水分を飛ばすのにガスを使ってしまうので、鍋底の水分はしっかり拭きとってからコンロを使いましょう。
落としぶたや蓋を利用して熱を逃がさない
落としぶたは、煮物など、味をしみこませたいときに使いますね。その上からさらに蓋をすると、熱が食材全体にいきわたるのでお勧めです。
ただし、蒸発する水分が抑えられてしまうので、水分を蒸発させたいときには不向きです。煮物などでは、水分を少なめにするなどの工夫が必要です。
5. 調理方法を変える
同じものを作るのでも、調理方法を変えると、ガス代が節約できることがあります。
パスタはワンポットで作る
パスタを作る場合、パスタをゆでる鍋とソースをつくる鍋の2つが必要です。
これを一度に一つの鍋で作る調理方法があります。
鍋に、パスタ、ソース、具材を一緒に入れて煮込む方法で、「ワンポットパスタ」とも言われています。
一度にパスタとソースができるので、ガス代は半分くらいになります。
節約だけでなく、洗う食器も減り、調理が楽になりますね。
さまざまなワンポットパスタのレシピが出ているので、いろいろ試して、お好みの一品が見つけてみましょう。
煮物は火が通ったらガスを止めてよい
煮物は「弱火でコトコト」と言いますが、長く煮ると、煮崩れし、失敗の原因になります。
味は温度が冷めていくときにしみ込んでいくので、具材に火が通ったら、火を止めて放置しましょう。
このとき、忘れずに蓋をしてくださいね。
煮崩れせず、味もしみ込み、ガス代も節約できます。
6. シャトルシェフ、圧力鍋を使う
カレーやシチュー、筑前煮など、煮込む料理には、シャトルシェフや圧力鍋がお勧めです。
ガスを使う時間が短く、ガス代の節約になります。
シャトルシェフは、一度コンロで沸騰させた食材を鍋ごと保温器に入れることで、長時間高温状態を保つ調理器具です。
保温器は、ガスも電気も使いません。余熱だけで食材に火が通っていきます。
保温中は、密閉されているので、水分の蒸発を気にする必要がなく、ガスなども使っていないので、安心して外出もできます。
たとえば、煮物は、コンロに火をかけ、煮汁が沸騰したら火を止め、鍋をシャトルシェフに入れます。
野菜に火が通るのを待つ必要がなく、ガス代節約になります。また、混ぜる必要もないので、煮崩れの心配もありません。
長時間煮込みが必要な料理にぴったりな調理器具です。
これとは反対に、圧力鍋は、短時間で料理を完成させる調理器具です。
蓋で鍋を密閉し、火にかけることで鍋の中を加圧し、食材を早く煮込んだり、柔らかくしたりします。
たとえば、豚の角煮は、普通の鍋だと弱火40分ほど煮込む料理ですが、圧力鍋を使うと、弱火で15分ほど加圧することで完成します。
どちらの鍋も、鍋の大きさやブランドなどにもよりますが、1万円くらいから買えます。
また、どちらの鍋も、使い方にコツが必要ですが、注意事項、お薦めレシピなど、購入時についてきますので、よく読んで利用しましょう。
ガス代の節約、時間も有効に使える調理器具です。
7. 食器を洗うときお湯を使わない
40度のお湯で食器洗いを15分行うと、およそ55円のガス代がかかります。
暖房器具などと比較すると時間のわりに料金が高いです。
食器を洗うときは、ゴム手袋をして、お湯を使わないようにするとガス代の節約になります。
1日30分の食器洗いを行うとして、110円の節約です。
とはいえ、油ものなどは、お湯の方が汚れが落ちやすいですね。
そんなときは、お湯の設定温度を低くする、シャワーに切り替える、お湯で洗うものと水で洗うものを分けるなどで節約しましょう。
また、使う食器を少なくするのも良いですね。仕切りのあるワンプレートのお皿は、複数のおかずが入れられ、洗うのも楽で便利です。見た目もおしゃれですね。
ガス会社を変更する
ガスの利用方法を変えずに、ガス代を節約するには、ガス会社やプランを変更することかもしれません。
ガスと電気を同じ会社にするとセット割引があったり、床暖房があると冬場割引になるプランがあったり、加入時にギフトカードがもらえたり割引適用になったりと、さまざまな特典がある契約もあります。
自分の住んでいる地域、ガス会社、月のガス代を入力すると、ガス会社やプランの比較ができるシミュレーションもあるので、ぜひ活用してみてください。
まとめ
リビング、キッチンでのガス代節約について検討しました。
冬場のガス代はぜひとも節約したいところです。
自分に合った節約方法があれば、試してみてくださいね。