格安スマホにしたいけど、やり方がわからないという人は意外に多いです。
格安スマホに乗り換えるのは意外と面倒なんです。ここでは格安SIMへの乗り換えるポイントを解説します。
今使っている携帯の1か月分の使用状況を確認しよう
まず、現在のスマホや携帯をどのくらい使っているか確認しましょう。
大手キャリアであれば、毎月送られてくる料金明細にデータ通信料や通話料などが記載されています。
紙の明細を断っている方や、すでに格安SIMを利用している方であれば、各社のホームページから会員ページにアクセスすることでデータ利用料や通信料を確認することができます。
通信料や通話料の他に、スマホ本体を分割で購入している人は、ローン残高を確認することも必要です。
さらには、大手キャリアの割引サービスに対しての最低契約期間(通常は2年間縛りの契約)も忘れずに確認しましょう。
最低契約期間が経過しないうちに解約すると解約金が発生することがあります。
チェックポイントは主に次の内容ですので、確認しておきましょう。
- 毎月のデータ通信量・・・何ギガ使っているのか?
- どういったことに使っているのか?・・・ライン、インスタ、動画など
- 通話料・・・何分通話しているのか。
- スマホのローン残高はいくらか?(2年契約によるサポートなどもあるので、実質残高を確認すること)
- 2年縛りの契約など、決まって期間の契約の途中ではないか?
- 途中で解約した場合の解約金はいくらか?
現在使っているスマホを使う?
次に今後使うスマホを決めます。
使用するスマホによって、契約する格安スマホの会社が変わります。
今のスマホをそのまま使いたい場合
そのスマホが2015年5月以降に発売されたものかを確認します。
2015年5月より前のモデルについては、SIMロックの解除が義務付けられていないので、通常の手続きではSIMロック解除ができません。この場合は新しいスマホにすることになります。
ただし、ドコモの場合はドコモの回線を利用した格安スマホに乗り換える場合は、ほとんどの場合はSIMロックを解除せずに利用することができます。
※2015年5月より前のモデルでもSIMロックを解除する手法はありますが、イレギュラーな方法で別途などが発生することがあります。
新しいスマホにしたい場合
スマホの機種に強いこだわりがなければ、スマホとセットになっているものを選ぶと手続きが簡単です。
各会社ではセットプランを多く出していますので、選びやすいでしょう。
最新のiPhoneにしたい場合などは、別に端末を購入し、それから格安スマホの契約をすることになります。
iPhoneとセットになっているプランのある格安スマホもありますが、最新機種ではないので、その辺を考慮する必要があります。
また、3大キャリアのように、スマホの代金が実質0円といったプランはほとんどありません。場合によっては割高になあることもありますので、注意が必要です。
格安スマホの会社を選ぶ
格安スマホのサービスを提供する会社は「MVNO」といって、自社では通信設備を持たずに大手キャリアなどから通信設備を借りてサービスを提供する通信会社です。
このMVNOを選びます。
基本的にMVNOは大手三社(ドコモ、au、ソフトバンク)から回線を借りているので、通信サービスや通信の仕組みについては、大手キャリアと同じと考えて問題ありません。
ただし、乗り換えについては、現在利用している回線と乗り換え先の回線を間違えると、スマホが使えないといった状況も出てきますので、しっかりと確認しましょう。
ドコモ
MVNOの多くがドコモの回線を借りています。
ドコモ系回線のMVNOであれば、ドコモ販売のスマホ(中古、新品とも)とドコモ対応のSIMフリースマホが使えます。
現在、ドコモでスマホを契約している場合は、問題なく現在のスマホが使えますし、新たに自分でスマホを用意する場合であっても、格安スマホとして使えないということはないでしょう。
ちなみに、MVNOのほとんどがドコモであるため、日本で発売されるSIMフリースマホは、基本的にドコモの回線で使えるようになっています。
au
au回線を使うところも多くなりました。
au系回線の会社はau販売のスマホの利用がメインとなりますが、auとドコモに対応するSIMフリースマホもあります。
格安スマホの会社によっては自社向けにau回線対応端末の販売もしています。
ただし、場合によっては、SIMロックの解除が必要な場合があります。
au回線を利用する場合は、格安スマホの会社でセット販売しているスマホを使うと間違いなでしょう。
ソフトバンク
以前はソフトバンクの回線を利用している格安スマホはほとんどありませんでしたが、今では複数の会社が利用しています。
他の回線より少し高めの料金設定になっていることが多いです。
ソフトバンクで契約している人が格安スマホにする場合、SIMロックの解除が必要となることが多いです。
プランの選び方・サービスに差はなく料金の安さで決めてもOK
各会社で様々なプランが用意されていますが、選び方の基本としては、次の2つを考慮します。
- データの通信量
- 無料通話
データ通信量
現在のデータ通信量を確認して、プランの通信量が足りるように選びます。
月額の料金は三大キャリアの契約と比べるとかなり安くなりますので、少し余裕を持ったプランにしてもいいでしょう。
各社ともさまざまなプランがありますが、通信量が少ない人であれば「1GB」〜「3GB」ほど、多めの人でも「5GB」〜「10GB」程度を考えればいいでしょう。
小刻みでプランが用意されていますので、自分あったプランを選びましょう。
無料通話
多くの格安スマホでは、月額800円から1000円程度で、10分程度のかけ放題のオプションが用意されています。
無料通話をつけなければ、20円/30秒程度の料金がかかります。
また、IP電話などのサービスで通話料金を安くしてくれるところもあります。通話時間が長い人はこちらも考慮するといでしょう。
こちらに各社の比較表がありますので、参考にしてください。
電話番号を変えたくなければ「MNP」の予約番号を取得する
乗り換えの際に、現在使っている電話番号をそのまま使いたい場合は、MNP(マイナンバーポータビリティ)制度を用います。
具体的な手続きとしては、乗り換える前の携帯会社にMNPを申し込んで、MNP予約番号を取得します。
大手キャリアなどは店頭受付を行っていますし、ネットや電話からの受付も行っています。
このMNP番号を新しい会社に伝えてMNPを行うので忘れずに記録しておきましょう。
問い合わせ先は次にないりますので、参考にしてください。
- ドコモ
ドコモショップ、またhドコモインフォメーションセンター(ドコモ携帯からは「151」、一般の電話からは0120−800−000) - au
auショップまたはMNP受付窓口(0077−75470) - ソフトバンク
ソフトバンクショップ、またはお問い合わせ窓口(ソフトバンク携帯から「*5533」、一般の電話からは0800−100−5533)
また、引き継げるのは電話番号のみで、キャリアメール(@docomo.ne.jpなど)は引き継げないので、メールなどはフリーメール(Gmailなど)で対応する必要があります。
もしキャリアメールで登録しているサービスがあるなら、申し込みの前にGmailやYahoo!メールなどに移行しておきましょう。
格安スマホの契約をする
ここまで用意したら実際に申し込みを行います。
申込方法として一般的なのは公式サイトより申し込む方法ですが、ほかにSIMカードやエントリーコードが入ったパッケージを購入して申し込む方法もあります。
契約プランには大きく分けて2パターンあります。
- データ通信専用
- データ通信+音声通話
通常のスマホとして利用する場合は、音声通話がついたプランにする必要があります。
また、この申込の際にMNP番号を新規契約する会社に伝えます。契約成立と共に乗り換え前の契約は解約されます。
申し込みの際にスマホもセットで購入する場合は、スマホ代金について一括購入か分割購入かを選びます。
最終的に契約する格安スマホが決まったら、現在の契約状況と新たな契約の内容を比較して、料金が安くなることを確認してください。
SNSのデータ通信量がカウントされないサービスも
スマホの利用用途がラインやフェイスブック、インスタグラムなどのSNSが主な人は、これらのデータ通信量が無料となるサービスを提供しているところもあります。
代表的なのがLINEモバイルです。
こういったサービスを利用することで、さらに月額料金が安くなりますので、検討するといいでしょう。
SIMカードの規格を確認する
スマホもセットで購入する場合は心配ありませんが、スマホを自分で用意する場合は、SIMカードの規格をしっかりと確認しておきます。
SIMカードには三種類の規格があり、スマホによって規格が異なります。規格とは大きさのことで以下の種類があります。
- 標準SIM
- microSIM
- nanoSIM
SIMカードの開通手続き
契約後に一定の審査が行われ、問題がなければ契約成立となります。
その後開通手続きとなるのですが、格安スマホの会社によって3つの対応に分かれます。
1. 即日開通でない場合
即日開通に対応していない会社と契約した場合や、即日開通を選ばなかった場合は、会社が開通手続きをした上でSIMカードを送ってきます。
MNPで電話番号が新しいスマホに引き継がれるのが、会社が開通手続きをした時点になりますので、SIMカードが送られてくるまでの間はその電話番号が使えないということになります。
あらかじめ家族や仕事先に電話が繋がらないことを伝えておくなど、事前の準備が必要になります。
2. 即日開通を選んだ場合
電話番号が使えない期間があると困るという人のために、一部の会社では開通作業を行わずに利用者が開通作業を行うことで、空白期間をなくすサービスを提供していることがあります。
このサービスを選んだ場合SIMカードが手元に届いたあとに、会員サイトなどから自分で開通申込を行います。
会社によって開通作業の方法は異なるので、各社が提供しているマニュアルやホームページを確認しながら開通作業を行いましょう。
3. 店頭の窓口で申し込めばすぐに開通できる
一部の格安SIMでは家電量販店などの店頭で受け付けを行っています。
この場合、店頭で開通作業までやってくれるので、心配な人は店頭で申し込むのも一つの手です。
APN設定を行う
開通作業が終了したらスマホにSIMカードを刺して、ネットワークのAPN設定を行います。
これについても各社がわかりやすいマニュアルを公開しているので、それを参照して設定していきます。
Androidの場合は携帯によって作業方法が異なることがあるので、スマホのマニュアルも確認してみることをお勧めします。
ちなみに、SIMカードとスマホをセットで購入した場合、APN設定までやった上で送ってくれる会社もあります。
この場合はSIMカード刺すだけで使うことが可能です。
乗り換え後の設定(アプリやデータの移行)
ここまで完了すれば使うことができるので、あとはデータ移行などの手続きを行うだけです。
アドレス帳の写し方などは利用しているアプリによって異なるので、それぞれのマニュアルを一度確認することをお勧めします。
写真や動画データなどは記憶メモリなどに保存して新しい端末に移します。
メールアドレスやデータを移す際に便利なのがGoogleドライブなど、ネット経由でデータを送ることができるクラウドサービスです。
ただクラウドサービスの新規設定は意外と面倒ですし、手元に携帯があればmicroSDを抜き差ししてデータを移したほうが早いことが珍しくありません。
自分が使いやすいと思う方法を選びましょう。
アプリの移行などは、機種変更前の端末上で作業や申込が必要な場合もあります。この場合もマニュアルやQ&Aなどを確認しながら作業を行いましょう。
また、繰り返しになりますが、この段階ではキャリアメールはすでに使えません。ですからキャリアメールを登録しているサービスのメールアドレスはこれからメインで使うフリーメールなどに変更しておきましょう。
格安スマホの会社によっては、メールサービスを提供しているところもあります。
デザリングの設定
その他の設定としてデザリングの設定があります。
大手キャリアの場合、デザリングの使用に申し込みが必要ですが、格安スマホであれば特別な申し込みは必要ありません。スマホの設定をするだけです。
ただし、格安スマホの会社によってはデザリングに対応していない機種もありますので、契約前に使用するスマホでデザリングが可能であるか、確認しておくことが必要です。
IP電話などの格安通話アプリについて
最後にIP電話など格安通話アプリの設定について解説します。
IP電話などの格安通話サービスは、アプリ方式で提供されるのでGooglePlayからアプリをダウンロードすることになります。
利用方法や設定方法などはアプリによって異なるので、これについても利用するアプリのマニュアルやQ&Aを参照しながら、設定していくことをお勧めします。
また、特定の格安SIMに契約している人だけが使えるアプリもありますので、契約前にIP電話に関するサービスを確認しておきましょう。
通常の電話「090」「080」はすぐに使える
080などから始まる普通の音声通話を使うのであれば、設定する必要はありません。
ただし、無料通話などのサービスがないと通話料が高くなります(20円/30秒程度)ので、注意してください。
最後に
乗り換え作業が完全に終了した後にも注意しておきたいことがあります。
それは、会員サイトやホームページの確認を定期的に行うことです。
ほとんどの格安Sスマホでは店舗の数が少ないので、契約変更や解約、料金の確認やトラブル対応などはネット上から行うことになるためです。
契約後に一度会員サイトにアクセスをすると同時に、今後も定期的に会員サイトを確認する習慣をつけましょう。