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政府は消費税の増税タイミングでキャシュレス決済を普及させようとしています。
小売店などの個人事業者に対しては補助金を受けることができますので、導入のいい機会だと思います。
今回はその補助金やキャッシュレス決済の現状について解説します。

消費税増税に伴う中小事業者への支援は3つ

2019年10月に消費税率が10%に引き上げられますが、増税後も消費が低迷しないようにと、国はキャッシュレス決済によるポイント還元などの仕組みを用意しています。

消費者にポイント還元をするには、店舗がその準備をしておく必要がありますが、国は、そのための支援として平成31年度予算に2798億円が計上しています。

国が行う支援は大きく3つです。

消費増税に伴う中小事業者への支援

  1. 軽減税率対応レジ導入の補助
  2. キャッシュレス決済導入の費用を補助
  3. 決済手数料の補助

それぞれ簡単に説明していきます。

1. 軽減税率対応レジの補助(自己負担1/4)

食料品や飲料品を扱っているお店では、軽減税率を考慮して会計を行うため、軽減税率に対応したレジを新たに導入する必要があります。

このレジの購入にあたって国が費用の3/4を補助してくれますので、自己負担は1/4ということになります。

2. キャッシュレス決済導入の費用を補助(自己負担なし)

キャッシュレス決済には様々な種類がありますが、多くの場合、店舗で利用できるタブレットやスマートフォンが必要になります。

クレジットカードや電子マネーの決済であれば、カードリーダーや回線などの設置も必要になります。

こういった必要なものを、国の補助によって自己負担なしで導入することできるのです。

また軽減税率対応のレジと一緒に導入する場合でも、同様の補助を受けることができます。

3. 決済手数料の補助(自己負担2/3)

キャッシュレス決済はクレジットカードをはじめ、その手法でも基本的に手数料がかかります。

決済手数料とは販売商品の決済価格に対して3%〜5%程度の金額を決済事業者に支払うものです。

ただし、国のポイント還元の仕組みを利用する場合、決済手数料の上限は3.25%以下と定められています。

つまり、決済手数料を3.25%より大きくすると、国の予算を使って消費者にポイント還元ができませんので、多くの決済事業者は手数料を3.25%以下にしてくることが予想できます。

そうはいっても、3.25%の決済手数料を負担するのは、痛い出費です。

そこで、ポイント還元の期間中(2020年6月まで)は決済手数料の1/3を国が補助してくれるのです。

国としては、決済手数料の上限を継続するよう法整備する予定だったのですが、カード業界の反対により、2020年6月までの措置となりました。

ただし、国のポイント還元期間が終了した後に急に手数料を引き上げることのないよう、その先の決済手数料はあらかじめ提示するよう求めていますので、長期的な資金繰りも検討しながら導入できる環境が整っています。

補助金の申請手続き

補助金の申請は2019年4月以降になりますが、キャッシュレス決済にしても、軽減税率対応のレジを導入するにしても、通常は事業者が補助金を申請してくれます。

特にキャッシュレス決済については、決済事業者がプランを提示してくれることになっていますので、4月以降に各社のプランを比較すればいいでしょう。

なお、補助金の対象となるのは、「資本金5000万円以下または従業員50人以下」の中小・小規模の小売店やサービス業者、飲食店などとなる予定ですので、注意してください。

【参考】キャッシュレス・消費者還元事業(経済産業省)

キャシュレス決済の導入の現状など

現金決済が多い日本では、今回の国の補助はキャッシュレス決済導入のいい機会だと思います。

ただし、キャッシュレス決済の導入にあたっては、以下のような調査結果も考慮しておく必要があります。

出典:キャッシュレス化推進に向けた国内外の現状認識(経済産業省フィンテック検討・野村総合研究所)

このアンケートによると、客数の増効果として「客数は変わっていない」38%、「効果は分からない」45%、客単価の増効果としては「客単価は変わっていない」39%、「効果は分からない」45%となっていて、効果は限定的だといえます。

外国人観光客が多い地域でクレジットカード決済を導入するなどであれば、効果が目に見えるかもしれませんが、一般的には急激な効果は考えにくいようです。

単にキャッシュレス決済を導入するだけでなく、集客などのツールも合わせて提供しているサービスの導入を検討した方がいいかもしれません。

例えば、スマホ決済を提供する事業者は、決済手段だけでなく、お客さんの地域や買い物状況などに合わせた広告の配信が可能になっていたりします。

また、POSレジと一体で販売しているものもあり、補助金を利用して安く導入できれば、その後の売上や経営戦略を立てることが可能になります。

長い目で見たときにどういったツールを導入すべきかを考えながら、ツールを提供している業者に相談するといいでしょう。

中でもリクルートライフスタイルのAirレジは、無料のアプリでAirPayといったキャッシュレス決済の連携も可能で、レジシステムとともに売上管理や在庫管理まで可能となります。

【参考】Airレジ公式ホームページ

当面はコストが増加することもある

キャッシュレスでレジ締め作業が軽減されるなどとも言われいますが、キャシュレスのお客さんが少し増えただけでは大した変化は生まれないので、作業の軽減効果を感じるまでにはある程度の時間がかかることも想定されます。

導入当初は面倒なことがあるかもしれませんが、うまく利用して集客につながるよう、お店としても工夫が必要かもしれません。

まとめ

消費税増税に伴って実施される国の補助について解説してきました。

増税後の消費者の動向や景気については予想が難しいところもありますが、国が多くの予算を使って様々な施策を行いますので、こちらとしてもその施策をうまく利用しながら、集客に繋げていくように検討していくことが必要だと思います。