消費税増税で家計の負担はいくら増える?増税の影響や理由について
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今回は消費税10%の引き上げ時期や増税の理由、増税によってどのくらい出費が増えるのかを解説したいと思います。ぜひ参考にしてください。

消費税の増税で家計への影響はいくらになるか?

2019年10月に消費税が10%へ引き上げられることになりました。

家計にはどのくらい影響があるのか、年収ごとに影響額を試算してみました。

年収 月の負担増 年間の負担増
〜455万円 3,364円 40,368円
455〜592万円 3,527円 42,324円
592〜732万円 3,849円 46,188円
732〜923万円 4,398円 52,776円
923万円〜 4,644円 55,728円

※試算は総務省の家計調査(2017年)の内容をもとに、当サイトで行いました。(家計調査家計収支編・総務省平成27年度)

増税の影響額は月額で数千円、年間で4万円から5万円程度になります。

この表をみて感じるのは、年収ほどは消費税の負担に差がないことです。

年収が倍になっても、消費税の負担額は年間で15,000円ほどしか違いません。

これが消費税の特徴といわれるところで、収入が低い人ほど、消費税の負担感が大きくなります。(逆進性と言ったりします。)

車や家は増税前に買った方がいいのか?

過去の傾向から、増税後に買い物を控える人が増えることがわかっているので、政府はその対策としてキャッシュレス決済によるポイント還元や、住宅ローン控除の拡充、自動車税の軽減などを行います。

例えば、自動車税については消費税が10%になるのと同時に、自動車取得税が廃止されます。

エコカー減税なども4月から対象基準が厳しくなるなど、消費増税前に自動車を購入することがプラスになるのかは微妙なところです。(高級車などを購入するなら増税前がいいかもしれません。)

住宅に関しても住宅ローン減税が拡充されることや、増税前には駆け込み需要で住宅価格が高騰することが考えられるので、購入時期は一概に判断するのが難しいです。

仮に増税前に住宅を購入するのなら、原則として2019年9月30日までに家の引き渡しを受けなければなりません.。ただし、注文住宅などの場合は経過措置があり、2019年3月31日までに契約することで、消費税は8%で購入が可能になります。

そのほか、日用品については、キャッシュレス決済によるポイント還元で消費税の増税分よりも多くポイント還元される場合もあります。増税前に買いだめする必要はないかもしれません。

消費税の増税理由や使い道について

消費税は2014年に5%から8%へ引き上げられましたが、実はその時に10%へ引き上げられることも決まっていました。

当初は2015年10月に10%へ引き上げることとされていたのですが、当時の景気の落ち込みが大きかったことから、2017年4月へ延期されました。

しかし、2016年の世界経済や日本経済の状況から、2017年の消費税の引き上げも難しいと判断し、2019年10月へ再延期されました。

2019年10月の増税については、すでに税収の予算措置もされ、法令の整備なども整っていますので、このまま増税されることになるでしょう。

2019年以降は景気停滞が予想されていて、経済の先行きはかなり不安ですが、このまま増税されるのは間違いないので、増税によって景気が落ち込むことも想定しながら生活することが必要かもしれません。

そもそもなぜ増税するのか?

消費税率の引き上げは「社会保障と税一体改革」の一つとして行われます。

少子高齢化に伴って医療費などの社会保障経費が不足し、現在は赤字国債なども利用して、その費用をまかなっています。

仮に消費税ではなく、所得税や法人税を増税すると、少子高齢化による社会保障費の負担が現役世代に偏ってしまうことや、景気が悪くなると税収が少なくなってしまうので、景気による税収の変動が少なく、高齢者も含めた広い世代の負担となる消費税を増税することになったのです。

消費税の使い道は?

消費税の増税によって増えた税収は社会保障4経費に使われることになっています。

消費税の使い道(社会保障4経費)

  • 年金
  • 医療
  • 介護
  • 子ども・子育て支援

このことは法律にも書いてあります。

消費税法(抜粋)
第1条第2項
消費税の収入については、地方交付税法(昭和二十五年法律第二百十一号)に定めるところによるほか、毎年度、制度として確立された年金、医療及び介護の社会保障給付並びに少子化に対処するための施策に要する経費に充てるものとする。

消費税が5%のときは、税収は「基礎年金、老人医療、介護」に使っていましたが、8%への引き上げ時に使い道が法律に規定されて明確になりました。

出典:財務省

いま、高齢者でない人もそのうちに高齢になるのですから、消費税が社会保障経費に使われると決まっていれば安心できますね。

増税後の景気はどうなる?

増税によって心配なのが、その後の景気です。

増税になれば、モノの値段が上がり、値段が上がれば購買意欲が薄れます。

みんなが買い物をしないと、モノを売ったり、サービスを提供している人が儲からなくなり、その会社で働く従業員の給与が上がらないという状態になります。

給与が上がらなければ、消費税が増えた分、家計を圧迫しますので、さらに買い物を控えるようになります。

この悪循環が景気を悪くするのです。

こちらはGDP成長率のグラフです。実線の実質GDP成長率のグラフを見てください。

出典:平成29年度国民経済計算年次累計(フロー編)内閣府経済社会総合研究所国民経済計算部

平成20年と21年に大きく落ち込んでいるのはリーマンショックのときですが、消費税を8%に増税した平成26年にもマイナスとなり「-0.4%」となっていて、景気の落ち込みがわかります。

グラフからはリーマンショックのあとに回復してきた景気が、平成26年を境に勢いがなくなっているのがわかります。

今回もこのような事態にならないかと、誰もが心配しているところで、国もいろいろと手を打っていますが、実際には増税してみないとわかりません。

まとめ

消費税引き上げの理由や家計への影響額を説明してきました。

今回の増税は軽減税率制度がありますので、8%と10%が混在するようになり、少し混乱するかもしれません。

事前に知識をつけておいて、増税に備えておくといいでしょう。