
今回は格安スマホの手続きや仕組みがよくわからい人向けに、格安スマホに関する疑問に答えます。
格安スマホを迷っている人は、ぜひ参考にしてください。
格安スマホとは?どれくらい安くなるのか?
通話料や端末代金などを考えなければ、大手キャリアの料金と比較して月に4,000円ほどは安くなります。
- 大手キャリアの例
基本料金 1,000円
データ通信料 6,000円(5GB〜7GB)
合計 7,000円円程度 - 格安スマホの例
通話付きのSIM 2,000円
5分かけ放題 1,000円
合計 3,000円程度 - 差し引き
合計 4,000円程度
格安スマホのプランによって異なってきますが、概ねこのくらいは安くなると考えていいでしょう。
つまり、1年間で5万円、2年間で10万円も安くなります。
ただし、乗り換えるときには、今持っているスマホが使えるかどうかも大切です。
新しい端末に買い換え流場合は、その分格安スマホに変えた後の料金が高くなることに注意しましょう。
三大キャリアと比較して不便になることもあるの?
10分以内の通話なら問題ない
電話番号は、これまで使っていた番号をMNP(マイナンバーポータビリティ)で使用できますし、10分間のかけ放題、IP電話の利用による通話料金の節約などのサービスがあるので、格安スマホを利用しても不便になることはないでしょう。
ただし、仕事で通話が多い人など、10分以上の通話が多い人は注意した方がいいでしょう。10分かけ放題の場合、10分をすぎると正規の料金(およそ20円/30秒)が発生します。
格安スマホの通信エリアはドコモ回線の利用がほとんど
通信エリアについては、格安スマホはほとんどがドコモの通信網を利用しているため、あまり不便を感じることはないでしょう。
ただし、自宅にドコモの電波が入りづらくて、ソフトバンクにしていたという人は注意してください。
その他、LINEなどのSNSもこれまでどおり、継続して使うことができます。
キャリアメールは使えない
注意したいのは、キャリアメール(ドコモ、au、ソフトバンクのアドレスを利用したメール)です。
メールアドレスは格安スマホに引き継ぐことができませんので、新たなメールアドレスを設定したり取得する必要があります。
新たなメールサービスを利用するのであれば、googleのGmailはメールがおすすめです。
メールだけでなく様々なサービスを無料で使うことができますので、利用して損はないでしょう。
通信速度は遅いことがある
ドコモの回線を利用している格安スマホの会社がほとんどですが、お昼どきなどの通信が増える時間帯は通信速度が遅くなることがあります。
多くの通信を利用するアプリでなければ問題ないと思いますが、多少は意識しておいた方がいいでしょう。
以下に三大キャリアとの比較表を載せておきます。
格安スマホ | 三大キャリア | |
---|---|---|
電話番号(090 080) | ○ | ○ |
通信エリア | ○ | ○ |
LINE | ○ | ○ |
これまでのキャリアのメール | 使えない | ○ |
通信速度 | △ | ○ |
乗り換えに適した時期とは?
大手のキャリアを使っている人は、2年契約をしていることが多く、端末代金も24回払いの契約をしていると思います。
早期に契約の解約をすると、ほとんどの場合に解約金として1万円程度の支払いが生じます。
また、分割で購入している端末代金も残りの金額を一度に払うことになりますので、解約時期を間違えると大きな負担になってしまいます。
2年契約の場合、2年が経過したときに1〜2か月ほどは契約更新期間として、今後の契約について保留となる期間があります。
乗り換えをする場合はこの期間を狙うと、余計な費用がかからずにスムーズです。
ただし、年間で5万円もお得な格安スマホですから、ある程度の解約金を支払ってでも、早期に解約した方が得となる場合が多いでしょう。
家族割引ってあるの?
家族割引のようなサービスを行っている格安スマホの会社もあります。
基本料金が安くなるタイプもありますが、データ通信量を家族全体でシェアするタイプだとお得感が強くなります。
両親があまりデータ通信を利用しないのであれば、その分を子どもたちが存分に利用できるので、かなりお得になるでしょう。
格安スマホでも110番、119番はできる?
通話できるSIMカードであれば、当然、110番、119番などの緊急電話を使うことができます。MNP(マイナンバーポータビリティ)で電話番号を引き継いだ場合も同様です。
格安スマホでも会社ごとに速度は違うの?遅くなる時間帯がある?
基本的にはドコモの回線などを利用しているので、速度には違いはないのですが、契約する会社やプランによって異なることもあります。こちらで概ねの速度などやプランを一覧にしていますので、確認してみてください。
また、前述のとおり、平日のお昼どきは都心を中心に通信が混雑するため、速度が遅くなることがあります。
故障時の対応はしっかりとしている?
端末の故障については、端末のメーカーが個別に行っていますが、格安スマホと端末がセットになっている場合は、格安スマホの会社で保証のサービスを行っているものもあります。
端末保証のサービスは、すべての格安スマホの会社が行っているわけではありませんので、心配な人は契約時に確認しておくといいでしょう。
自分のスマホで格安SIMが使える?
基本的には2015年5月以降に発売されたスマホであれば、SIMロックを解除することによって利用が可能になります。
中でも、ドコモからドコモの回線を利用する格安スマホに切り替える場合は、基本的にSIMロック解除をしなくても、手持ちのスマホを利用できるので、手続きが簡単です。(詳細は契約する格安スマホの会社に確認してください。)
auの場合は一部SIMロックの解除が不要で、ソフトバンクの場合はSIMロック解除が必須となります。
したがって、2015年5月より前に発売された端末の場合は、SIMロック解除をキャリアでしてくれませんので、格安スマホを利用したい場合は端末を買い換える必要があります。(2015年5月より前に発売された端末でもSIMロックの解除は可能ですが、正規の手続きが踏めないため自分で解除しなければなりません。)
ドコモ | au | ソフトバンク | |
---|---|---|---|
ドコモの格安SIM | ○ | SIMロック解除 | SIMロック解除 |
auの格安SIM | SIMロック解除 | SIMロック解除※ | SIMロック解除 |
ワイモバイル | SIMロック解除 | SIMロック解除 | SIMロック解除 |
※LTE用のSIMでなく、3GのSIMであればSIMロック解除は不要
海外のSIMフリースマホを格安スマホとして利用できる?
日本と異なって、海外ではSIMフリーのスマホがほとんでです。日本でも通販などを利用することで、海外のSIMフリースマホを購入することができます。
日本だけでなく、海外でもスマホを利用する人にとっては、海外でも問題なく使えるため便利です。
ただし、スマホには周波数帯の設定があり、スマホによってはドコモのプラチナバンドが利用できないものもあり、この場合は地方などでの利用が難しくなってきます。
海外のSIMフリーに手を出す場合には、ある程度知識をつけてからの方がいいでしょう。
白ロムとは?白ロムは格安SIMで使えるの?
白ロムという言葉を耳にすることがあると思います。
白ロムとは単に中古のスマホと考えてください。電話番号などの情報が入っていない、つまり真っ白の状態の端末ということです。
中古のスマホという意味ですので、SIMフリーを意味しているわけではありません。格安スマホとして利用するのであれば、SIMロック解除されているのか、解除が可能なのかを確認しなければいけません。
欲しいスマホがあり、一つ前のモデルでもよければ利用するのもいいでしょう。ただし、しっかりとした店で購入しないと故障したときの保証などが難しいことがありますので、注意しましょう。
SIMカードのサイズを間違えて買った場合の対応方法
SIMカードの大きさには3つのサイズがあります。
- 標準SIM
- microSIM
- nanoSIM
nanoSIMが最近の機種が使用しているタイプで、microSIMは少し前、標準SIMはさらにその前ということになります。
もし、サイズを間違えてしまった場合は、小さいものであれば変換アダプタを利用して大きなサイズにすることができます。
IC部分は3種類とも同じですので、そういうことができるのです。
ただし、大きいものを小さくするのはできませんので、その場合は手数料(3,000円程度)を支払えばサイズを変更してくれます。
速度制限されてしまった場合にできることは?
格安SIMだけでなく、三大キャリアでもデータ通信をしすぎると速度制限のペナルティを受けることがあります。データを使いすぎて制限がかかってしまった人もいるのではないでしょうか。
通常は最大375Mbpsの速度だったものが、200Kbpsとなるのですから、とてつもなく遅いスピードになります。ウェブページを開くのもノロノロとした状態となりますので、かなりツライ状態です。
ただし、メールの送受信やSNSの軽い通信であれば、それほどストレスを感じることもないでしょう。
格安SIMのデータ量はどれくらいあれば十分?
格安スマホに乗り換えるときには、これまで自分がどの程度データ通信をしてきたかを確認することが大切です。その通信量に応じて格安スマホの契約をすれば問題ないでしょう。
その辺がよくわからないという人や、子どもに持たせるのにどの程度のデータ量が必要かわからない人のために目安を記載しておきます。
- YouTubeの動画閲覧 約500分(8.3時間)
- メールの送受信 約20万5千通
- Webページの閲覧 約4500回
データ量は翌月に繰り越せるプランが多いので、通勤や通学に利用する程度であれば、1GBのプランでも十分だと思います。
また、ユーザーの7割程度は1GB以下の通信量という統計もあります。途中で契約を変更することが可能な場合も多いので、1GBのプランから始めるのもいいかもしれません。
MNPの予約番号の使用期限が切れたらどうなるのか
現在利用している電話番号をそのまま格安スマホに引き継げるMNP(マイナンバーポータビリティ)ですが、この予約番号を発行してもらったけれど、その使用期限が切れてしまった場合はどうなるのでしょうか。
予約番号は通常15日が期限となっています。15日が経過するとその番号は無効になってしまいます。ただし、無効になるだけなので何も変わりません。
MNPを利用したいのであれば、再度予約番号を発行してもらうことができますので、心配はいりません。
タブレットでも格安SIMは使えるの?
タブレットでも格安SIMのSIMカードを使うことができます。一つのプランでSIMカードを複数契約して利用できる格安スマホの会社もあります。
例えば、5GBのデータ通信量で契約した場合、2つのSIMカードで5GBを分けあって使えるのです。
また、タブレットだけで使いたければ、データ通信のみのプランを契約してもいいでしょう。音声付きのプランと比べると安くなります。
ただし、Wi-Fi専用のタブレットではSIMカードを利用できるようになっていませんので使えません。
まとめ
格安スマホやSIMカードに関する疑問に答えてきました。
切り替えは面倒だと思う人も多いですが、最近では店舗で契約が可能な格安スマホも増えてきました。面倒な手続きは窓口でやってくれますし、わからないことも教えてくれます。
いつまでも高いキャリアを利用するのではなく、格安スマホに切り替えて、安くなった分でおいしいものを食べたり、旅行にいったりしてはどうでしょうか。