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電気代の節約について、電気代の計算方法とよく使う電気について徹底的に調査してみました。
自分自身の電気の使い方を思い返して、効率の良い節約方法を見つけてください!

どうすれば電気代のが節約できるのか?

節約手段を考える前に、まずは電気代の計算方法を確認しておきます。

電気代 = 消費電力(kW) × 時間(h) × 1kWhあたりの電力量料金

つまり、電気代を安くするには、以下のことが必要になります。

  1. 電気製品の消費電力を低くする
  2. 電気製品を使う時間を短くする
  3. 電力量料金を安くする

このことを踏まえつつ、家庭ではどういうことに電気を使っているかを確認していきます。

家庭では何に電気を使っているのか

家庭で使う電化製品で何が一番電気を使っているのか、資源エネルギー庁がまとめた家庭の消費電力の割合をまとめています。

これによると、夏と冬では以下のような特徴があります。

夏の消費電力割合

出典:資源エネルギー庁
  • エアコン(58%)
  • 冷蔵庫(17%)
  • 照明(6%)
  • テレビ(5%)

冬の消費電力割合

出典:資源エネルギー庁

家庭によって暖房器具が異なると思いますが、エアコンを利用している前提だと以下のようになります。

  • エアコン(30%)
  • 照明(13%)
  • 冷蔵庫(11%)
  • テレビ(6%)

暖房機器がガスや石油がメインの家庭では以下のようになります。

  • 照明(19%)
  • 冷蔵庫(16%)
  • テレビ(9%)

その他、冬は、電気カーペット、こたつ、ポット、温水洗浄便座、食洗機、洗濯乾燥機(各1~2%)など、さまざまな家電が活躍しています。

これらのデータから効果的な節約を考えたいと思います。

【参考】家庭の節電|一般向け省エネ関連情報(経済産業省 資源エネルギー庁)

電気代の節約方法

節約方法と節約額の試算をご紹介します。

節約金額は、電気代が月々10,000円として、資源エネルギー庁の家庭の消費電力の割合を参考に計算しました。

また、消費電力の割合が不明確なものは、個別にだいたいの電気代を計算しました。

その際に使った1kWhあたりの電力量料金は、平均的なものとして以下の額を使っています。

1kwh = 27円

以下の節約法で、年間12万円の電気代が最大で4万円(全体の1/3)ほど節約できることになります。

冒頭で述べた以下の3点に基づいて説明していきます。

  1. 電気製品の消費電力を低くする
  2. 電気製品を使う時間を短くする
  3. 電力量料金を安くする

1. 消費電力を低くする

使っていない電化製品のコンセントを抜く(節約額月500円・年6000円)

資源エネルギー庁の資料では、消費電力の3~7%を待機電力が占めています。

使わない電気製品のコンセントを抜くだけで、この待機電力が抑えられます

節約金額

使わなくてもコンセントを抜けない・抜きたくない製品もあるので、5%抑えられるとして、節約金額を計算します。

月10000円 × 5% = 月500円

旅行中はブレーカーを落とす(節約額月200円・年2400円)

ブレーカーを落とすと待機電力が抑えられます

ただし、ブレーカーのON・OFFは電気製品に影響を与えることもあります。

冷蔵庫やウォーターサーバーなどが繋がっていないブレーカーをオフにしましょう。

節約金額

全消費電力のうち2%の待機電力を抑えられるとして節約金額を計算します。

月10000円 × 2% = 月200円

家にある電気製品を少なくする(節約額月1800円・年5400円:冬場3か月)

ポットは使わず毎回ガスでお湯を沸かす、電気カーペットは使わず湯たんぽにするなど、必要な電気製品を最小限にすることで節約が可能です。

エアコン、テレビなどは、消費電力の割合が高い家電です。これらの台数を最低限にすることで節約することもできます。

エアコンの台数を少なくするのは難しい場合、利用する台数を少なくするなどの工夫をしましょう。

2人が2部屋でそれぞれエアコンをかけるより、1部屋にいれば1台分のエアコン代が節約できますね。

節約金額

電気ポットを使わない。(ポットは消費電力全体の3~4%)

月10000円 × 3% = 月300円

電気カーペットを使わない。(電気カーペットは消費電力全体の4〜6%)

月10000円 × 5% = 月500円

エアコンの稼働を1/3にします。(エアコンは消費電力全体の30%)

月10000円 × 30% × 1/3 = 月1000円

古いエアコンは新しいものに買い換える(節約額月1508円・年4524円:夏場3か月)

15年以上前のエアコンになると、消費電力がかなり高くなります

最近のエアコンは性能が向上し、湿度の管理や空気清浄、風向きを自動調整などの機能があります。

高い電気代を払って古いエアコンを使うより、新しいエアコンを使う方が電気代が格段に安くなることがあります。

環境庁のサイトにある「しんきゅうさん」で、今使っているエアコンと新しいエアコンの電気代などが比較できます。

エアコンのみでなく、冷蔵庫やテレビなども比較できて、買い替えの参考になるので、ぜひ利用してみてください。

【参考】しんきゅうさん(環境庁)

節約金額

冷房消費電力950Wのエアコンを700Wのエアコンに買い替えた場合、消費電力は約74%になり、26%の節約になります。

夏のエアコン消費電力割合58%で計算します。

月10000円 × 58% × 26% = 月1508円

エアコンの設定温度を弱くする(節約額月580円・年3480円:夏冬6か月)

よく言われているのは、「暖房20度、冷房28度に設定する」ですね。

外との温度差を少なくすれば、エアコンの消費電力は少なくて済むので、暖房は温度低め設定、冷房は温度高め設定は理にかなっています。

1度弱めれば、10%ほどの消費電力が節約できると言われます。

夏は、扇風機や除湿機を同時に使えば、温度が高くても涼しく感じることができます。

冬は、加湿器を同時に使えば(または洗濯物を室内干し)、暖かく感じることができます。

湿度・風を利用して、体感温度を快適に保ちながら、エアコン設定温度を弱くしましょう

節約金額

夏のエアコン消費電力を10%低く利用できた場合(夏のエアコン消費電力割合58%)

月10000円 × 58% × 10% = 月580円

エアコンの室外機を冷やす(節約額月290円・年870円:夏場3か月)

見落としがちですが、冷房の場合、室外機が熱くなりすぎるとエアコンの消費電力が上がります。

室外機が熱くなりすぎないよう、すだれで影を作ってあげる、風通しを良くするなども、消費電力を下げるのに効果的です。

節約金額

夏のエアコン消費電力を5%低く利用できた場合(夏のエアコン消費電力割合58%)

月10000円 × 58% × 5% = 月290円

冷蔵庫の設定温度は節電モードにする(節約額月255円・年3060円)

最近の冷蔵庫には、節電モードがあります。

この設定をしておくだけで、自動的に電気を節約してくれます。

電気代は10%~20%の節約になると言われています。

節約モードがない場合は、「強」から「中」に設定するだけでも消費電力が抑えられます。

節約金額

冷蔵庫の消費電力割合は17%、そのうち15%節約できた場合。

月10000円 × 17% × 15% = 月255円

冷蔵庫の中のものを少なくして、冷蔵庫の開閉回数・時間を少なくする(節約額月110円・年1320円)

資源エネルギー庁の資料で、以下のデータが公開されています。

冷蔵庫の中のものを詰め込んだ状態から半分にすると年間約960円の節約。

冷蔵庫の開閉回数を12分ごとに10秒開けるのを25回行った結果と24分ごとに開けた場合では年間約230円の節約。

冷蔵庫の開閉時間を20秒から半分の10秒にすると年間約130円の節約。

これらは実際の利用状況とは異なりますが、詰め込みすぎず、開閉回数・開閉時間を減らすことが節約になることは間違いないようです。

冷蔵庫と壁の間隔をあけて放熱スペースを確保する(節約額月82.5円・年990円)

冷蔵庫と周囲の壁との間隔を適切に開けることで、放熱が正常におこなわれ、余計な電力を使わずにすみます。

取扱説明書に指定されている間隔をきちんととることで、消費電力を抑え、節約しましょう。

資源エネルギー庁のデータでは、年間約990円の節約とあります。

白熱灯・蛍光灯をLEDに変える(節約額月401円・年4812円)

白熱電球は、購入コストは安いですが、消費電力が高く、寿命も短いです。

LED電球は、購入コストは高いですが、消費電力が低く、寿命が長いです。

資源エネルギー庁のデータでは、白熱電球は5か月程度でLED電球のコストを越し、電球型蛍光灯は3年程度でコストを越すとのことです。

LEDは一度買えば40000時間(およそ10年:1日約11時間使用)もつと言われているので、照明をLEDに変えると電気代の節約になります。

節約金額

54Wの白熱電球を9WのLED電球に変えた場合

(0.054-0.009)kW × 11時間 × 27円/kWh × 30日 = 月401円

2. 電気機器を使う時間を短くする

温水洗浄便座を使わないときはOFFにする(節約額月225円・年675円:夏場3か月)

夏は温水洗浄便座が冷たくても大丈夫という方は、電源をOFFにすることで、電気代を節約できます。

OFFにしない場合でも、便座や洗浄水の温度を低く設定することで節約ができます

また、温水洗浄便座のフタを開けっ放しにしておくと、常に放熱するため、温度を保とうと余計な電力を使います。

フタをすることで、消費電力を抑えられます。

節約金額

年間消費電力量が 100kWh~150kWh/年 の温水洗浄便座が多いようです。

夏の期間(1年の4分の1)使わなかった場合

100kWh × 27円/kWh ÷ 4 =年675円

掃除機を使う回数・時間を少なくする(節約額月61円・年732円)

掃除機を使わず、モップ、ほうき、コロコロを使うことで電気の節約ができます。

また、掃除機をかける前に床を片づけておくと、掃除機をかける時間が短くなり節約になります

節約金額

900W掃除機の使用時間を5分短くできた場合

0.9kW × 5/60時間 × 27円/kWh × 30日 = 月61円

炊飯器では保温をしない(節約額月100円・年1200円)

4時間保温する場合と、残ったご飯をレンジで温める場合の消費電力が同じくらいになります。

保温はやめて、残ったご飯はラップなどで冷蔵庫や冷凍庫に保存して、使うときにレンジを利用することにします。

10時間の保温とお米を炊くときの電力が同程度ですので、保温時間をなくすことで、消費電力を半分に抑えるものとします。

節約金額

炊飯器の消費電力は全体の2%

10000円 × 2% × 1/2 = 月100円

ドライヤーを使う前にタオルドライをしっかり行う(節約額月67.5円・年816円)

ドライヤーは使う時間が短いですが、かなりの電力を使います。

ドライヤーをする前にタオルドライで、髪の水分をしっかり取ると、ドライヤー使用時間が短くなります。

節約だけでなく、髪への熱のダメージも防げます。

ちなみに、長髪の場合、ドライヤーをしないで濡れたまま長時間いることも、髪や頭皮にダメージを与えるので、きちんと乾かしましょう。

節約金額

1000Wドライヤーの使用時間を5分間短くできた場合

1kW × 5/60時間 × 27円/kWh × 30日=月68円

3. 電力量料金を安くする

基本契約アンペアを1段階下げる(節約額月280円・年3360円)

基本契約アンペアを30Aで契約している場合、最大3000Wまでの電力が使えます。

エアコン1000W、炊飯器1300W、ドライヤー1000Wを同時に使うと、3000W超えてしまうので、ブレーカーが落ちます。

これを、炊飯器使うときはほかの電力を使わないなど調整できるのであれば、一段階下の20Aの基本契約ですみます。

基本契約アンペアを30Aから20Aに一段階下げることで、電気代が節約できます。

節約金額

30Aから20Aに変える場合

月約280円の節約

電力会社を切り替えて、電気料金を安くする

電力自由化に伴い、多くの会社がさまざまなプランをたてています。

自分の住んでいる地域、建物、家族構成、電気を使う時間帯などにより、電力会社やプランを切り替え、電気料金を安くすることができます

あまりにも会社やプランが多く、どれに変えていいのかわからなくなりますが、必要項目を入力すると最適なプランを紹介してくれるサイトもあります。

これらを利用して、自分に合ったプランに切り替えましょう。

【参考】エネチェンジプラン診断(エネチェンジ)

まとめ

電気代を節約する方法をいろいろ挙げてみました。

数値では表せませんでしたが、こまめに電気を消す、電球を人感センサー付きのLEDへ取り替える、洗濯の後に乾燥機をあまり使わないようにするなど、ほかにも節約方法はありそうです。

自分に合う無理のない節約方法を実践してみてください。