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平成31年度税制改正大綱が閣議決定されました。
正式には1月からの国会で法案が決定されるのですが、大綱の内容から自動車の税制がどうなるか見てみましょう。

自動車などの税金は大幅に見直しされる

消費税が10%に引き上げられることに伴い、自動車に関する税金は大幅に見直されることになります。

税金を少なくすることによって、自動車を購入する人の購入意欲を維持し、燃費の良い車を普及させようという狙いがあります。

これまで、国では自動車に関する税金は抜本的に見直しを行うとして検討をしてきましたが、今回の見直しが最終的な結論となるようです。

自動車税の見直し

まずは自動車税と軽自動車税について説明していきます。

自動車税の税率が下がる(減税)

2019年10月1日以降に新車登録をした乗用車は、税率が下がります。

税率の引き下げは小型自動車を中心に全ての税率区分で行うということで、自家用乗用車の場合、以下の税率になると考えられます。(ただし軽自動車税は変更なし)

総排気量 旧税額 減税額 新税額
1リットル以下 29,500 4,500 25,000
1リットル超~1.5リットル以下 34,500 4,000 30,500
1.5リットル超~2.0リットル以下 39,500 3,500 36,000
2.0リットル超~2.5リットル以下 45,000 1,500 43,500
2.5リットル超~3.0リットル以下 51,000 1,000 50,000
3.0リットル超~3.5リットル以下 58,000 1,000 57,000
3.5リットル超~4.0リットル以下 66,500 1,000 65,500
4.0リットル超~4.5リットル以下 76,500 1,000 75,500
4.5リットル超~6.0リットル以下 88,000 1,000 87,000
6.0リットル超 111,000 1,000 110,000

このように1リットル以下の小型の自動車が大きく減税となりますが、車が大きくなるほど減税額は少なくなっていきます。

環境性能割の税率区分を見直す(減税)

平成28年度の税制改正で、消費税10%に合わせて、自動車取得税を廃止され、「環境性能割」という税金が新たに導入されることになっています。

その環境性能割の内容が今回の税制改正大綱によれば、以下のようになります。

環境性能割の税率
乗用車の税率 軽自動車の税率 対象車
非課税 非課税 電気自動車等・H32燃費基準+20%
1% 1% H32燃費基準+10%
2% 2% H32燃費基準
3% 2% 上記以外

また、2019年10月1日から2020年9月30日までに自家用車(軽自動車含む)を購入した場合は、税率が1%分が軽減されます。

通常の税率 2020年9月までの税率
1% 非課税
2% 1%
3% 2%

自動車取得税は2%〜3%が税率だったので、かわりに導入する環境性能割は全体的に税率が低くなっています。

消費税が10%になる最初の1年間は1%分の税率が低くなりますので、その間に環境性能の良い車を購入すると、大きな節税になります。

グリーン化特例(軽減)の見直し(増税)

自動車税はこれまでグリーン化特例と呼ばれるものがあり、購入した翌年度の1年間だけ税額が少なくなる制度がありました。

グリーン化特例は一定基準の燃費の良い車ならガソリン車でも適用がありましたが、2021年度と2022年度に新規登録を受けた車については、以下の自動車に限定されました。

グリーン化特例の適用車(75%軽減)

  • 電気自動車
  • 天然ガス自動車
  • プラグインハイブリッド
  • 軽油自動車

なお、2020年度までに新規登録を受けた車は現行と同様になります。

グリーン化税制は自動車税が軽減されることもあり、見直しの内容は増税方向です。ガソリン車は対象から外れたというのは大きな改正ポイントだと思います。

軽自動車税のグリーン化の見直し(増税)

軽自動車税についても、自動車税に近い見直しがあります。

2021年度と2022年度に新規取得した以下の車はグリーン化特例の適用があります。

軽自動車税のグリーン化特例の適用車(75%軽減)

  • 電気自動車
  • 天然ガス自動車

軽自動車税については、全般的にほとんど減税になっていません。

もともと税金が安いということだと思いますが、ガソリン車はグリーン化もなくなってしまうので、ちょっと厳しいように思います。

自動車取得税の見直し(増税)

自動車取得税は消費税が10%になるのと同時に廃止されるのですが、2019年4月から10月までの半年間は今のエコカー減税が以下のようになります。

基準 改正前 改正後
H32燃費基準+30%達成 80%軽減 50%軽減
H32燃費基準+20%達成 60%軽減 50%軽減
H32燃費基準+10%達成 40%軽減 25%軽減
H32燃費基準達成 20%軽減 20%軽減

消費税引き上げ前の自動車取得税の環境基準が厳しくなったので、消費税の増税後に購入してほしいという狙いがあるのかもしれません。

自動車重量税の見直し(増税)

自動車重量税の見直しもエコカー減税の見直しです。

現在のエコカー減税は2019年3月31日で終了してしまいますので、その後も延長する措置が取られたのですが、減税の割合は少なくなり、排ガス性能の基準は上がりました。

改正前 改正後
新車登録時の軽減 75%軽減 50%軽減
新車登録時の軽減 50%軽減 25%軽減
最初の車検時に免税となるガソリン車等 H30燃費基準+50% H32燃費基準+90%

自動車重量税自体については大きな改正はありませんでした。

グリーン化の基準が厳しくなりましたが、これまでの改正も同様に行ってきましたので、妥当な改正だと思います。

まとめ

自動車に関する税制は、小型乗用車の自動車税が減税になりましたが、グリーン化税制ではガソリン車が排除されました。

大型の乗用車を購入する人には、ほとんど減税効果はないと思います。

今後はより環境に良い車を購入しないと減税効果はないと考えた方がいいかもしれません。

【参考】平成31年度税制改正の大綱(H30.12.21閣議決定)
【参考】平成31年度地方税制改正(案)について(総務省)