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長期運用をしていると運用している商品がマイナスになることもあります。そんなときにはどうすればよいのでしょうか。
ここでは、積立投資のメリットを説明しながら、マイナスになったときの対応を考えたいと思います。

iDeCoで損切りは効果的なのか?

損切り

損切りの必要性とは?

資産運用を始めると、利確という言葉や損切りといった言葉に敏感になってきます。資産運用が目標とすることは、とどのつまり「安く買って、高く売り」利益を出すということですが、自分の投資信託の価格が常に上昇するとは限りません。

買った価格より価値が下がるということももちろん発生します。

通常、資産運用をする際は購入価格の8%~10%くらい下った場合、損は承知で売却の手続きをとることがあります。

それは、これ以上損失を拡大させないため、また、売れない資産を塩漬けにしてしまうよりも、その資産で再度投資を行うことで利益を生み出すように方向転換するためです。

しかし、iDeCoでは損切は必ずしも効果的とはいえません。iDeCoで保有資産がマイナスになった場合の対応方法についてご説明します。

損切りはiDeCoではベストとは限らない

損切りはタイミングと言いますが、そもそもiDeCoでは売買をするタイミングも決められており、積立者であるご自身では自由になりません。

マイナスが出ていると思って、売り注文を行っても、売りの決済が行われる頃には、逆に相場が回復していたなんてことも起こり得ます。そのような状況で損切りの判断をするということは難解な作業となるでしょう。

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一方、iDeCoでは毎月の積立金額もそれ程大きくありませんので、マイナスとなっている金額が許容できる範囲の場合も多いでしょう。

また、資産運用期間が長いことも運用には大変味方になってくれます。これらiDeCoの特徴を上手く利用することで、マイナスが発生した資産の回復を待つことも効果的な運用方法となります。それでは、マイナスが発生した場合の具体的な対応方法と考え方を見ていきましょう。

マイナスになってもすぐに損切をする必要はない

iDeCoの毎月積立という特徴を利用する

iDeCoは基本的に60歳まで一定金額を毎月積立てるという制度となっています。

また、ご自身で積立金額の変更を行わない限り、積立額は一定ですし、積立の限度額も設定されていますので、一度の取引で高額な売買を行うような運用ではありません。

iDeCoのように、毎月一定額を積立てる投資方法によって運用リスクを回避できるという考え方があります。

例えば、1月から毎月20,000円積立てることにした場合について考えてみましょう。

投資信託の基準価格 購入口数 投資金額
1月 25,000円 0.8口 20,000円
2月 20,000円 1.0口 20,000円
3月 10,000円 2.0口 20,000円
4月 12,500円 1.6口 20,000円
5月 8,000円 2.5口 20,000円
6月 10,000円 2.0口 20,000円
7月 8,000円 2.5口 20,000円
8月 12,500円 1.6口 20,000円
9月 8,000円 2.5口 20,000円
10月 12,500円 1.6口 20,000円
11月 10,000円 2.0口 20,000円
12月 12,500円 1.6口 20,000円
合計 21.7口 240,000円

グラフ

1年間、毎月20,000円を継続して購入した結果、グラフのように上下しながらも価格が下がったとします。

この場合、12月現在の資産価格は・・・

12,500円 × 21.7口 = 271,250円 > 240,000円

となり、投資した金額よりも増えています。

もし、1月の時点で一度に24万円分購入していたとすると、購入できるのは9.6口となります。

下げ相場の中でそのまま保有した場合12月は以下の通りとなり、投資金額よりも現在資産が少なくなってしまいますね。

12,500円 × 9.6口 = 120,000円 < 240,000円

iDeCoのこのような積立方法は、運用用語で「ドルコスト平均法」と呼ばれる方法に相当します。

聞いたことがある方も多いと思いますが、一定金額を定期的に一つの商品について継続して購入する方法です。

上記の例では、相場が上下しながら、投資開始時よりも基準価格が下がってしまった場合についてシミュレーションしてみました。

下げ相場の場合は、投資信託の基準価格である1口単価が低くなったことにより、保有口数は増えることになりますね。ここが重要なポイントです。

iDeCoのように一定金額で積立購入していく仕組みの特徴としては、相場が下落した時には、投資基準価格が下がるため同じ金額で購入する場合、投資商品の口数を多く保有できることです。

もし、一度に購入すると相場の上下の影響を大きく受けることになり、購入のタイミングが重要になってしまいます。

一方、iDeCoのようにドルコスト平均法で購入する場合は、相場の上下の影響を分散することでリスクを抑えることができますね。

さらに、上げ相場に転換し、当初の投資基準価額より現在の投資基準価額が上がった場合は、保有口数が増えた分に比例して保有資産が大きくなるという利点があります。iDeCoではドルコスト平均法で積み立て、かつ長期運用という時間の力も借りて、相場の動きに対するリスクを軽減することができます。

iDeCoの長期積立期間を利用して、市場回復を待つ

回復

iDeCoの特徴としてはもう一つ、資産運用期間が長いことがあげられます。

下落している相場が必ず回復するとは言い切れませんが、これまでの市場動向から、市場は上昇局面、下降局面を繰り返すと考えられます。

短期間での市場回復は難しいですが、iDeCoのように60歳までの数十年間長期保有している場合、保有期間のどこかで相場の回復局面に遭遇する可能性が高くなるでしょう。

毎月の積立金額は少額とはいえ、セカンドライフのための大事な資産です。損失を確定することはできるだけ回避したいですよね。

iDeCoの運用資産は元来60歳まで引出すことのできない資産ですので、運用途中では使用するつもりのない資産であることも大きな利点です。今すぐ使う資産でないため、そのまま放置ということが可能だからです。

損失を出した資産について損切りをしてしまうと、その時点で資産が減額することが確定してしまいます。長期保有という特徴をもつiDeCoでは損切りではなく市場回復を待つという対応も効果的な運用方法となります。

下げ相場でも継続することで資産が増える可能性

下落相場

20代、30代は下げ相場こそ、コツコツ積立

下げ相場ではどんどん資産が目減りして行きますので、マイナスが膨らんでいきます。しかし、安い価格で購入できる下げ相場の時は、次の相場回復までの仕込み期間と考えることもできます。

まだまだ運用期間が残っている20代や30代の方には、むしろチャンス到来とも言えますね。購入単価が安くなり保有口数が増えると、相場回復期には一気に資産が増え、高利回りの運用成果が期待できます。

40代の方でも積立終了まであと20年弱ありますので、相場回復は期待できます。資産のマイナスが許容できる場合は、そのまま保有するのも良し、マイナスは避けたい場合は一端元本保証型に切り替えて、上昇相場になった時に再度資産割合を変更する方法もあります。

50代は下げ相場では元本保証型で積立継続

一方そろそろiDeCoの運用期間が終わりに近づいた50代の方の場合、資産が減少するのはできるだけ回避したいですね。

ですが、そのような際でも節税効果もあるiDeCoの積立自体を中断するという方法はあまり好ましくはありません。セカンドライフのための資産減少が心配な方は、一定割合を元本保証型に切り替えて資産の減少を防ぎましょう。

iDeCoの特徴を活かして運用

資産運用というと損切りなどで頭を悩ませてしまいがちですが、iDeCoの場合は少額、定額、60歳まで引き出しなしの長期運用です。

「マイナスが出た場合は悩まず、そのまま放置で回復を待つ」といったスタンスで運用することも必要です。資産運用で精神面が苦しくなるというのは避けたいことです。継続的な積立運用こそが資産形成には重要ですので、セカンドライフの資産形成にiDeCoを上手に活用して下さい。

さいごに

今回は積立投資のメリットを中心に、iDeCoのメリットを解説してきました。

積立投資はリスクを減少させる手法の一つですが、だからといって元本割れのリスクがなくなったり、必ず儲かるといった手法ではありません。

いかにリスクを分散できるか、投資においてはとても重要なことです。自分の資産をうまく運用していきましょう。

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