なななな

退職後に田舎暮らしを考えている人って結構いるわよね。

あきらあきら

田舎暮らしって憧れるなぁ。僕も退職したら田舎に住みたいな。

ゴリFPゴリFP

田舎暮らしといっても、意外に大変なんだよ。余計にお金がかかることもあるし。今回は退職後の田舎暮らしについて、説明していくね。

田舎暮らしの理想と現実

厚生労働省の発表によると、日本人の平均寿命は過去最高を更新し、男性81.09才、女性87.26才となっています。

一般的なサラリーマンの定年退職が60才ですから、平均寿命と照らし合わせると、およそ20年もの間、自由な時間が与えられるというわけです。

そのため、定年後を第二の人生と考え、忙しない都会を離れて田舎でスローライフを満喫したいと考える人も多いでしょう。

近年、テレビや雑誌などでは盛んに田舎移住が特集されていますが、目にしているのはほんの一握りの成功者です。

多くの場合は、想像していた以上に生活が辛く、都会へと戻っているのが現状です。

都会での住処を売り払い、退職金を注ぎ込んで田舎に移り住んできたとしても、そこに理想とはほど遠い生活が待っていたとしたら?

田舎は住居費が安い、自給自足をすれば食費もかからない、人が温かい、それは本当でしょうか?

そこで今回は、退所後の田舎移住を考えている人のために、田舎暮らしの現実についてご紹介したいと思います。

田舎は思っている以上にお金がかかる

住居費について

田舎に移住する理由の一つに、住居費の安さを挙げる人がいます。

確かに、田舎は都会に比べて土地代が安いため、格安で新築物件が購入でき、都会では叶うことのない広いマイホームを手にすることができます。

しかし、格安の中古物件の場合は単に価格の安さに釣られてしまうと、後で困ったことになるケースもあります。

人が長く住んでいない、耐震基準が現在に見合っていないなどの理由で、住みやすいように補修やリフォームをする必要がでてくると、いくら販売価格自体が安くてもその分の費用が別途必要になります。

車の維持費が必要になる

公共交通機関が整っていないため、田舎暮らしでは自家用車が必須になります。

軽自動車一台を購入するとしても、新車ならその費用は200万円前後。

もちろんその他にガソリン代や保険料、車税など、バスや電車などを利用していた時には支払う必要のなかったお金がかかるようになります。

また、雪が降る地方ではスタッドレスタイヤも必需品となります。

こちらは消耗品のため、一度買ってそれで終わりではなく、数年ごとに買い替えなければいけません。

なお、車を持たない高齢者は、スーパーや病院へ行くにもタクシーを使うため、交通費が家計を圧迫することがあります。

高い光熱費

冬にマイナス気温を記録するような場所であれば、暖房費がかかります。

都会に住んでいる時は寒くてもエアコンで事足りたと思いますが、田舎の寒さはそうはいきません。

灯油ストーブで火を焚かなければ部屋が暖まらないので灯油代もかさみますし、水道管が破裂しないよう保温チューブなどの準備も不可欠です。

また、田舎は電気やガス、水道の料金設定が都会よりも高めと言われています。

安いプランがあるところに変えたいと思っていても、一社独占状態となっていたり、ネット回線が普及していないなどの理由によって、料金が高くてもそこを選ばざるを得ない状況が多くなります。

家庭菜園はタダじゃない

田舎暮らしの楽しみの一つに家庭菜園があります。

普段自分達が食べる野菜を全て家庭菜園で賄えば、スーパーで野菜を買う必要がないから、食費を安く済ませられると考えてしまいがちですが、家庭菜園をするには土を入れたり、肥料、種、水など用意するものがあり、もちろんこれらはタダではありません。

耕運機などを購入して本格的に始めたいと思えば、機械の購入代も必要になります。

しかも、せっかく手塩をかけて育てた農作物が、野生の動物に食べられてしまう可能性もあります。

そのための囲いや柵などを作るとなると、さらに費用がかかってしまいます。

スーパーの食料品、日用品が高め

都会だと近所にいくつもスーパーがあるため、価格を下げてお客さんを獲得しようとしますが、田舎の場合は競合相手がいないため、そのような価格競争が起こらず、価格は都会よりも高めとなっています。

仕事を見つけるのが難しい

人生100年時代と言われる現代、60才を過ぎたばかりの高齢者は高齢者とは言えず、都会であれば退職後も転職先にて第一線で仕事を続けている人も多いでしょう。

しかし、田舎では都会のように簡単に仕事を見つけることができません。

それは、社員という形に留まらず、アルバイトやパートのような契約形態であっても同じです。

そのため、年金で足りない分はちょっと働いて稼ごうと都合よく考えていると、痛い目を見ることになってしまいます。

ただし、近年はネットを使い自宅での作業で収入を得ている人が増えています。

田舎での再就職に困らないためには、そのような仕事の仕方があることも念頭に置き、都会で暮らしている間に働き方をよく検討してみることが大切になります。

農業がしたくて田舎暮らしを選ぶ人もいますが・・

田舎に行くと、農家の高齢化や跡継ぎがいないなどの理由で、荒れた状態の田んぼや畑を目にする機会が多くあります。

田舎への移住を検討している人の中には、そのように使われていない農地を安く譲ってもらって、自分で農業を始めようと考えている場合も多いのではないでしょうか。

しかし、それまで農業に携わったことのない人が農地を購入するのは、思っている以上に高いハードルがあります。

なぜなら、農地は農業委員会という行政委員会によって管理されているからです。

農業委員会は農地を有する市町村に設置され、農地法という法律に基づいて農地の売買や貸借を行っています。

そして、農地を買うことができるのは、基本的には過去に農業を経営していた経験がある人か、常時農業に従事できる人と限られています。

そのため、移住先で使われていない農地を見つけたからと言って、所有者に掛け合って個人売買で譲ってもらうということはできません。

なお、近年はこのような問題を解決するため、各自治体があらかじめ農地が付いた空き家を、不動産屋を通じて利用希望者を募るケースが増えています。

最初から田舎暮らしの目的が農業であるなら、上記の制度を利用するのがよいでしょう。

人間関係も大変

都会から田舎へ移住した人が、田舎から再度都会暮らしへと戻る、最も大きな原因が人間関係です。

田舎は都会に比べて人との関わりが密です。

そして、地域や集落ごとに独特のルールがあり、従わない人は輪の中に入ることは許されません。

田舎では当たり前とされるルールには、次のようなものがあります。

  • 家を建てる時にはその地域の慣例に習う
  • 集落の集まり(飲み会)には必ず参加
  • 地域で葬儀がある時は知り合いかどうかは関係なく女性は手伝いに行く
  • 男性は消防団に入る
  • 休日は農家の田植えや稲刈りを手伝う

田舎でのんびりと過ごしたいと思って移住してきたのに、これでは趣味を楽しむ時間を作るのも大変そうです。

それに、人にはそれぞれ生活があり、すべてのルールを守ることができない可能性もあります。

しかしそうすると、挨拶しても無視をされたり、行事などの連絡が自分のところだけ回ってこなかったり、ゴミ出しを禁止されたりと、いわゆる村八分の状況になります。

まるで子どものいじめのようですが、当事者には加害者意識はありません。

なぜなら、元々ある地域の決まり事を守れない方が悪いと思っているからです。

ただし、輪に上手く溶け込むことができると、まるで親戚のような身内のような濃い付き合いができることも確かです。

まずは気軽に体験できるお試しの移住から

定年後に田舎への移住を考えている場合は、移住先の候補としている地域の情報を事前にしっかりと把握しておくことが大切です。

とは言え、いくらネットや雑誌などから情報を集めても、百聞は一見に如かずという言葉の通り、実際に目で見て体験してみることに越したことはありません。

そこでここでは最後に、移住の体験ができる地域をご紹介したいと思います。

大分県臼杵市

移住希望者向けに「うすきおためしくらし」というモニターツアーを実施しています。

内容は2泊3日で、先に臼杵市に移住をした先輩移住者宅を訪れて意見交換をしたり、移住者支援補助、空き家改修補助などの制度の説明会や相談会、空き家見学、地域の人との交流会(食事)などを行います。

また、近隣のスーパーや病院、ホームセンターなどの視察も行います。

さらに、もう少し長く臼杵市の生活を体感したいという人には、「臼杵おためしハウス」というプランなら最長で7日間の滞在が可能となっています。

うすき暮らしナビ:https://usuki-job.com/otameshi

鳥取県倉吉市

倉吉市が移住希望者向けに実施しているのが、「お試し住宅」です。

実際に倉吉市内にある物件に住んでもらい、倉吉の生活を体感してもらうのが狙いです。

倉吉のお試し住宅には次の3種類があります。

  1. 長谷お試し住宅
    里山に囲まれた農山村地帯にある5DKの一軒家に住み、就農や倉吉への移住を具体的に考えている人が利用できます。
    最長で1年住むことができます。
  2. 古民家「大鳥屋」
    市街地にある築120年の古民家をシェアハウスに改装しており、そこに短期間宿泊します。
    ワークショップなどのイベントや移住者交流会で人との出会いを通じて、移住をサポートします。
  3. 関金温泉 湯楽里
    湯治宿のため、素泊まりが基本で自炊が必要となります。
    倉吉市からバスで40分かかる山間にあるため、買い物に行くには自動車が欠かせないことから、田舎暮らしならではの交通の不便さなどを身を以て体感することができます。

そうだ!倉吉で暮らそう:https://www.city.kurayoshi.lg.jp/iju/

まとめ

田舎暮らしといっても、一括りにすることはできません。

それぞれの地域でさまざまな風習があります。

都会のストレスから解放されて田舎暮らしをしたいと思って、返ってストレスを抱えてしまったという人もいます。

事前のリサーチがとても大切です。

体験などを通じて、自分に合う場所をしっかりと見つけるようにしましょう。