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リスクと保険の試験は、ほとんどが生命保険や個人年金保険、損害保険についてです。
多くの人が生命保険や損害保険の契約をしていると思いますが、中身を詳しくわかっている人は少ないと思います。
苦手だった私の勉強法などを教えます。

リスクと保険の勉強法・勉強時間について

CFPを受験する人の多くは保険業の人だと、知り合いの人が言っていました。

保険業界に務める人にとっては、おそらく簡単な試験だと思いますが、そうでない人にとっては結構ツライ科目ではないでしょうか。

私も苦手な課目でした。。。

そんな私でもなんとか合格できました。苦手な人も安心してください。

ここでは、試験によく出題される内容と、その勉強の仕方についてポイントを説明していきいたいと思います。

なお、勉強時間としては、他の課目と同様に50時間程度は確保しておきたいところです。

リスクと保険の頻出分野について

リスクと保険で主に出題されている内容は以下のようになります。

  1. 保険のニーズや調査などの統計から読み解く問題
  2. 保険会社の破綻
  3. 少額短期保険業制度
  4. 生命保険料控除・医療費控除・雑所得・一時所得、減免など保険に関する所得税の問題
  5. 生命保険契約の読み取り
  6. 事例に則した自動車保険契約などの読み取り
  7. その他の保険契約について
  8. 退職金の計算
  9. 法人の経理(損金算定、圧縮記帳など)

この他にも広く出題されているのですが、出題された回数が多いと感じるものを拾ってみました。

以下にそれぞれのポイントを解説していきます。

1. 保険のニーズや調査などの統計から読み解く問題

2回に1回程度のペースで統計のグラフなどの読み取り問題が出ます。

これは知識がなくても解ける問題ですので、焦らずに解答しましょう。

選択肢を一つずつ潰していけば、必ず正解が見つかります。

グラフ問題が出ない場合は、相談者とCFP認定者の会話形式のやりとりについて出題されることが多く、この場合は正誤を解答するのですが、これは知識が必要になります。

ただし、あまり難しい問題ではないので心配はいらないでしょう。

2. 保険会社の破綻

保険会社が破綻したときに、どのくらい保険金が保証されるのか、といった問題です。

保険会社の破綻なんて現実味がないと思うのですが、頻出ですので勉強しておきましょう。

保険会社が破綻した場合、生保と損保で補償が異なります。

また、損保の中でも自賠責、任意の自動車保険、傷害保険などによって、補償割合が異なりますので、それぞれを一覧表にして覚えてしまいましょう。

深くまでつっこんだ問題は出ないと思います。

3. 少額短期保険業制度

少額短期に関しても毎回出題されているように思います。

少額短期保険については、それほど多くのことを覚える必要はありません。

  • 生命保険契約書保護機構の保護対象とならない。
  • 生命保険・医療保険は1年、損害保険は2年が上限の保険期間
  • 保険金は総額で1000万円以下。(死亡保険300万円以下、損害保険1000万円以下など)

この辺りを中心に頭に入れておけば、ある程度対応できるようになります。

4. 生命保険料控除・医療費控除・雑所得・一時所得、減免など保険に関する所得税の問題

生命保険などに関して、所得税の問題が結構出題されます。

生命保険料控除は基本となりますので、タックスと合わせて確認しておきましょう。

医療費控除については、控除の対象となる医療費から、入院した際などに保険から給付される金額を差し引くかどうか、などが問われます。最後に10万円を差し引くことを忘れないようにして計算してください。

やっかいなのが、雑所得や一時所得の計算です。

例えば、解約返戻金は通常「一時所得」となりますが、5年以上の保険期間があるものを5年以内に解約した場合、源泉分離課税の対象となるものがあり、この場合はすでに源泉徴収されているので一時所得とならない、などといった問題が出ます。

また、死亡者が生前に保険料を支払っていた個人年金保険を受け取る際の、雑所得の計算もよく見られる問題です。問題に算定式が与えられるのですが、式が複雑なので同様の問題を解いたことがないと、混乱すると思います。

過去問で十分に解き方などを学習して、本番で出題されたときには、余裕をもって解答できるようにしておきたいです。

雑損控除と災害減免についても2回に1回程度は出題されています。

雑損控除の計算方法や3年間繰越ができる点、災害減免法については損失額が50%以上になったときに適用される点など、基本事項はきちんと把握しておきましょう。

5. 生命保険契約の読み取り

個人的にはこの問題がもっとも難しく面倒な問題だと思っています。

主に以下のような問題が出題されています。

  • 生命保険などの契約内容を読み取り、保険金がいくら支払われるのか計算する
  • 現在の保険と、見直し案を比較して、支払われる保険金の差額を解答する

保険契約には、すでに契約期間が切れている特約がついていたり、保険の見直しの場合は、現在の保険の内容を引き継ぐものがあったりもしますので、細かい場所に注意を払いながら解答することが求められます。

勉強の仕方として、過去問などをやって慣れておくのは当然ですが、事前に用語を把握しておくことも大切です。

例えば以下のようなことです。

  • 保険料の支払方法には、月払い、半年払い、年払いがある
  • 支払方法ごとの応当日
  • 支払方法ごとの払込期日、猶予期間
  • 保険料が支払われなかった時の自動振替

こういったことは、問題の保険約款にも定義が記載されていることが多いですが、事前に把握しておいた方が早く問題を解くことができます。

この他にも必要だと思う知識は事前にインプットしておきましょう。

また、平成30年1回の試験では、外貨建の保険についての計算問題が出ました。私はこれまでにやったことのない問題でしたので、面食らってしまいましたが、とにかく後回しにして先に進みました。

慣れていない問題や難しい問題は他の受験生も点数が取れないと思いますので、無理に解かないというのも作戦だと思います。

ちなみに、外貨建て保険の問題では、為替レートの仲値や、年金形式で受け取る保険金を一時金へ換算するための年金原価率などが記載されていましたので、金融の知識も必要とされていました。

6. 事例に則した自動車保険契約などの読み取り

交通事故の事例が提示されますので、その事例に基づいて、過失割合などを考慮しながら、保険金額などを算出する問題です。

契約内容自体は、前述の生命保険と比較すると、簡単だと思います。ただし、相手の状態や免責などを考慮する必要がありますので、注意深く問題文を確認する必要があります。

自動車保険の内容については自賠責保険だけでなく、数種類の任意保険についても内容を把握しておくことが大切です。

私は保険の内容を覚えるのが苦手でしたので、一覧表を作って概要を把握しました。

保険の種類 内容
対人賠償保険 ・他人を死傷。
・自賠責を超える部分を支払う。
・配偶者、親、子への賠償は免責。
対物賠償保険 ・他人の財産への損害。
・過失割合に応じて支払われる。
自損事故保険 ・自損事故で保有者、運転者、搭乗者が死傷。
・対人賠償に自動付帯。
・物損は対象外。
無保険車傷害保険 ・相手に賠償資力がなく、死亡・後遺障害を被ったときに支払われる。
搭乗者傷害保険 ・搭乗者が死傷した場合。
・搭乗者には運転者も含まれる。
車両保険 ・偶然な事故を補償。
・偶然な事故とは、衝突、接触、転覆、火災、爆発、盗難、台風など
・地震、噴火、津波はダメ(特約を付けられる。)
人身賠償保険 ・自分の過失部分も含めて補償。
・相手のいない単独事故でも補償。

また、特約については以下のようなものがありますので、こちらも合わせて覚えてしまうことが必要です。

内容
他車運転危険担保特約 ・他人の車を借りて、対人、対物事故を起こした場合。
・自動車保険と同様に相手に賠償する。
・自損事故の補償も受けられる。
ファミリーバイク特約 ・125ccまでのバイクで対人、対物事故。
・自動車保険と同条件で相手に賠償。
・人身傷害保険の補償を受けることもできる。
エコノミー車両保険 ・被保険自動車が、他の自動車(原付含む)と接触事故。
・相手の車や人がわかれば、補償される。

種類は多いですが、概要を把握しておけば、どうにかなるように感じました。

あとは、しっかりと問題文を読むことが重要だと思います。

過去問の答え合わせをしていると、問題文をちゃんと把握してれば解けたというものが結構あります。

自動車保険に関することは、これだけではありませんが、しっかりと把握しておきましょう。

7. その他の保険契約について

自動車だけでなく、他の保険契約についても読み取りの問題が出題されます。

例えば、普通傷害保険、海外旅行時の保険、ペット保険などです。

いずれも過去問などを解くことで慣れてしまうことが大切です。

8. 退職金の計算

死亡による退職金の計算問題もよく出題されています。

退職金の計算方法については、問題に記載してありますので、その内容どおりに計算していけば解答できます。

また、退職金とあわせて出題されるのが、弔慰金です。

弔慰金とは、従業員が死亡退職したときに支払われる見舞金のことです。

弔慰金の金額についても、退職金と同様に問題文に計算方法などが記されていますので、内容に従って計算すれば解くことができます。

ただし、弔慰金については相続税が非課税となる限度額がありますので、ここは覚えておく必要があります。参考までに非課税となる限度額を以下に記載します。

  • 業務上の死亡・・最終報酬月額の36ヶ月分
  • 業務外の死亡・・最終報酬月額の6ヶ月分

最終報酬月額は問題文に記されていますので、覚えてしまえば簡単に解答できます。

9. 法人の経理(損金算定、圧縮記帳など)

法人の契約する保険については、保険料や保険金などの経理方法が出題されます。

これも毎回出題されていますので、しっかりと把握しておく必要があります。

ただし、内容は複式簿記になりますので、ある程度簿記を把握している人には理解しやすいのですが、そうでないと取っつきにくいかもしれません。

特に出題されるのが、長期平準定期保険に関する経理方法です。ここでは簡単に触れておきますが、各自しっかりと学習してください。

  • 保険期間の前半6割の期間は保険料の半分が法人の損金参入、半分は資産計上
  • 保険期間の残りの4割の期間は全額損金参入で、前半で資産計上した分も均等に損金に参入していく

その他にも、退職時に会社が支払ってきた生命保険を退職金として支払う場合や、個人事業から法人成りするときにの経理方法はよく出題されています。

また、法人の所有する家屋や自動車が火災などにあって、保険金が支払われた場合に、新しく立て直した家屋や買い直した自動車の帳簿価格についての「圧縮記帳」もよく出題されています。

圧縮記帳は考えて理解しようとすると、こんがらがる可能性がありますので、式をそのまま覚えてしまうのがいいと思います。

リスクと保険で注意する点、試験時間など

私はリスクと保険は好きな課目ではなかったので、試験時間は本当にギリギリでした。

特に生命保険契約の読み取りや、契約見直し前後の保険金額の差額を求める問題などに、かなりの時間を費やしてしまいました。

それでも、合格できたのは、できる問題から先に解いて大きな計算問題は後回しにしたからだと思います。

試験の時間配分はかなり重要だと思います。

保険の計算問題は、計算の過程で取りこぼしなどが出てしまうので、計算結果が選択肢にないといったことがよくあります。

そうなると、もう一度保険契約の内容を見直したり、計算ミスがないか確認したりと、多くの時間を使ってしまうことがあります。

できない問題で多くの時間を使ってしまうと、できる問題も焦ってミスをしてしまいます。

リスクと保険が苦手な人は、過去問を解きながら、試験当日の戦略を立てた方がいいと思います。

これまでの試験の合格ライン

合格ライン(50問中)
2018年度6月 27問
2017年度11月 30問
2017年度6月 32問
2016年度11月 32問
2016年度6月 28問

※日本FP協会HPより

まとめ

リスクと保険の試験は、細かい内容の把握の他、保険契約内容の読み取り問題にいかに慣れておくかが大切だと思います。

本番の試験で時間がギリギリになってしまうことのないよう、しっかりと過去問で学習しておきましょう!